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2023年4月3日

超⾳波認知症治療機器「LIPUS-Brain」のサウンドウェーブイノベーションがシリーズBで約3.5億円の資⾦調達および経営体制を刷新

⾳波による⾰新的で安全な治療技術の創出を⽬指すサウンドウェーブイノベーション株式会社(本社:東京都中央区、以下SWI)は、Fiducia株式会社(本社:東京都中央区、共同創業者:柴⽥拓美、清⽔時彦)が運営するFiduciaGrowthTech投資事業有限責任組合その他複数の投資家より、シリーズBとして総額約3.5億円の資⾦調達を実施いたしました。
またこれに伴い、2023年3⽉28⽇付で代表取締役社⻑及び役員⼈事を変更し、新たな経営体制を発⾜しました。

■シリーズB資⾦調達
SWIは、当社創業者・取締役会⻑で東北⼤学名誉教授の下川宏明(現国際医療福祉⼤学 副⼤学院⻑、医学部教授、⼤学院医学研究科教授)の研究成果をもとに、低出⼒パルス波超⾳波(Low Intensity Pulsed Ultra Sound: LIPUS/リーパス)および衝撃波カテーテルアブレーションシステム(SWCS)を⽤いた、低侵襲の治療プラットフォーム技術を開発し、認知症や重症狭⼼症、不整脈等の治療に⾰新的な変⾰をもたらす医療機器の社会実装を⽬指しています。

LIPUS治療は、低侵襲で安全性が⾼い特殊な超⾳波を使って⼈体に予め備わる⾃⼰治癒⼒を活性化させることで、既存の医薬品や医療機器では治療が困難な様々な疾患の治療を可能とする⾰新的な治療技術です。

LIPUSは、疾患部位ごとに最適化された特殊な低出⼒パルス波超⾳波を体外から照射することで、超⾳波の物理的刺激が⾎管内⽪細胞に作⽤し、⾎管拡張につながるeNOS(⾎管内⽪型⼀酸化窒素合成酵素)や、⾎管新⽣につながるVEGF(⾎管内⽪増殖因⼦)の発現を亢進させ、微⼩循環障害を改善する先端医療です。

LIPUS治療を受ける患者様は、LIPUS発信機(認知症治療の場合はヘッドセット、⼼疾患治療の場合はチェストバンド)を体に装着し、ベッドに寝ているだけで治療が終了します。LIPUS治療に⽤いる超⾳波の出⼒は⼼エコーなどの診断装置と同程度のため、刺激や痛みを感じることはなく、⿇酔も必要ありません。機器は⼩型で、医療機関の規模を問わず設置が可能です。

LIPUSは、認知症(早期アルツハイマー病およびMCI(軽度認知障害))に対して探索的治験において安全性が確認され、有効性が強く⽰唆されました。また、⼼疾患(HFpEF、⼼筋梗塞、重症狭⼼症など)においても有⼒な⾮臨床のエビデンスを有しており、今後、広範な適⽤拡⼤が期待できます。

SWIが現在主要パイプラインと位置づける、早期アルツハイマー病患者を対象とした治療⽤医療機器「LIPUS-Brain経頭蓋低出⼒パルス波超⾳波治療装置」は、2022年に終了した医師主導探索的治験において⾼い安全性が確認され、かつ⾼い有効性を⽰唆する結果が得られた(※1)ことなどを受け、2022年9⽉30⽇付で厚⽣労働省が指定する「先駆的医療機器」第1号に指定されました(※2)。SWIは、2023年夏に「LIPUS-Brain」の有効性を確認するための最終の検証的治験(医薬品のフェーズ3に相当)を開始する計画で、2026年のヒトPOCの取得、医療機器承認申請を⽬指しています。

今回調達した資⾦は、「LIPUS-Brain」検証的治験、機器開発、⼈材採⽤などに活⽤します。

※1 下川教授の早期アルツハイマー病に対する超⾳波治療の探索的治験の結果がTohoku Journal of Experimental Medicineにオンライン掲載されるとともに、東北⼤学からプレスリリースされました
https://sw-innovation.com/news/paper/1132/

※2 早期アルツハイマー病の治療⽤医療機器「LIPUS-Brain」が厚⽣労働省の「先駆的医療機器」第1号に指定されました
https://sw-innovation.com/news/info/1175/

■経営体制の刷新
この度当社は、当社の成⻑戦略をより迅速かつ強⼒に推進し、持続的成⻑とさらなる企業価値向上を図るため、新たに経験豊富な経営陣を迎え⼊れ、経営体制を刷新しました。3⽉28⽇付で加藤肇が代表取締役社⻑に就任し、社外取締役として清⽔時彦、簗瀬泰⼈の2名を迎えました。当社は、⾰新的な治療機器を⼀⽇でも早く患者様にお届けし、社会全体に貢献すべく尽⼒してまいります。

【新経営体制】
創業者・取締役会⻑ 下川 宏明
代表取締役社⻑ 加藤 肇(新任)
取締役 清⽔ 時彦(新任)
取締役 簗瀬 泰⼈(新任)
顧問 ⽩⼟ 健太郎

【役員プロフィール】
下川 宏明(しもかわ ひろあき)
九州⼤学医学部医学科卒業(医学博⼠)。九州⼤学循環器内科に14年間在籍、2005年東北⼤学医学系研究科教授、202 0年より同⼤学名誉教授・医学系研究科客員教授(現任)。国際医療福祉⼤学副⼤学院⻑(現任)、久留⽶⼤学客員教授 (現任)。2020年4⽉に当社を創業し、取締役に就任。2022年より当社取締役会⻑兼CMO(Chief Medical Officer)

加藤 肇(かとう はじむ)
株式会社CACに29年間在籍、その後、株式会社CACクロア代表取締役副社⻑、同社代表取締役社⻑、株式会社EPクロア取締役副社⻑、イーピーエス株式会社CEO室顧問。2023年3⽉より当社代表取締役社⻑。

清⽔ 時彦(しみず ときひこ)
厚⽣省に28年間在籍、その後株式会社ゆうちょ銀⾏市場部⾨プライベートエクイティ投資部⻑、市場部⾨常務執⾏役員、JPインベストメント株式会社代表取締役社⻑、株式会社ゆうちょ銀⾏常務執⾏役員営業部⾨地域⾦融法⼈部担当兼地⽅創⽣・リレーション総合推進本部⻑、2020年6⽉Fiducia株式会社設⽴、創業パートナー(現任)

簗瀬 泰⼈(やなせ たいと)
三菱商事株式会社、Diamond Gas Holdings Sdn. Bhd. (同社在マレーシア⼦会社)、 Deputy General Manager、Fiduci a株式会社ディレクター(現任)

■代表取締役社⻑ 加藤肇コメント
弊社に期待を寄せる多くのステークホルダーの皆様同様、私⾃⾝も⼤きな期待を寄せています。その第⼀は、LIPUS治療の社会貢献性の⾼さです。認知症や虚⾎性⼼疾患など、未だ確たる治療⽅法が確⽴していない分野に明るい光を指し⽰し、患者の皆様のみならず、そのご家族や周囲の⽅々にも希望を与えることができるものと思っています。いち早くこの希望の光を現実のものとすべく邁進していく所存です。⾄らぬところもあると思いますが、時に厳しく、ときに温かく弊社を⾒守り続けていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

■Fiducia株式会社 清⽔時彦⽒コメント
現在、⽇本には約600万⼈、世界には約6000万⼈の認知症患者が存在し、この数は2050年には1億5000万⼈に達すると予測されています※3 ※4。 しかしながら、認知症に対して有効性の⾼い治療法は存在せず、治療⽅法の確⽴は⼤きな社会課題となっています。LIPUSは、⼈間に本来備わる⾃⼰治癒⼒を、体外から超⾳波を照射することで活性化させる⾰新的な治療技術であり、これまでの治験を通じて認知症に対する有効性が強く⽰唆されたことは認知症患者及びその家族にとって朗報であり、⽇本のみならず世界の医療にとって⼤きな機会を創り出しています。認知症の克服を⽬指して確かなサイエンスの裏付けのある治療技術を⽇本から世界に向けて展開しようとしているサウンドウェーブイノベーションは、グローバルな社会課題を解決するテクノロジーを投資のターゲットとするFiduciaと吻合するものであり、未来に向けた共鳴を確信しています。「認知症にならない、認知症が治る世界」の実現に向けてともに挑戦できることを嬉しく思っています。

※3 ⽇本における認知症の⾼齢者⼈⼝の将来推計に関する研究(厚⽣労働科学研究費補助⾦厚⽣労働科学特別研究事業、2014年)

※4 世界の認知症患者数推計:The Lancet Public Health 「Estimation of the global prevalence of dementia in 2019 and forecasted prevalence in 2050」
https://doi.org/10.1016/S2468-2667(21)00249-8

【サウンドウェーブイノベーション株式会社 概要】
会社名:サウンドウェーブイノベーション株式会社
所在地:東京都中央区⽇本橋堀留町1-9-10 代表者:加藤 肇
URL:https://sw-innovation.com/

【Fiducia株式会社 概要】
会社名:Fiducia株式会社
所在地:東京都中央区⽇本橋兜町8-1
代表者:柴⽥ 拓美
     清⽔ 時彦
URL:https://www.fiducia.co.jp/

SWIのプレスリリース⼀覧
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/118851

【本件に関するお問合せ先】
サウンドウェーブイノベーション株式会社 広報担当
メールアドレス:info@sw-innovation.com